雨漏り修理職人救援隊コンプリアール > 修理事例 > 宮城県で地震でズレた棟や割れた桟瓦の修理
宮城県沖地震(2021年3月20日)で棟を中心に被災した屋根の屋根工事を行いました。
地震の揺れにより隅棟の瓦と平部の桟瓦がズレていた屋根の修繕工事の様子をご紹介します。
こちらは和形の陶器瓦で施工された屋根で、隅棟とよばれる箇所が地震で被災したのでお客様自身で応急の雨養生をされていました。
地震や大型の台風による屋根瓦の被災は同時の発生件数が多く地元の屋根工事業者だけでは対応しきれません。被災地域では破損した屋根瓦の雨養生もお客様自身でしていただくケースも多く、作業中の屋根からの落下など危険も多く十分に気をつけてください。
その場合は是非、全国の屋根職人が集う私たち「コンプリアール」にお気軽にお問い合わせください。
雨養生のシートを剥がすと平部の桟瓦がズレています。また隅棟の瓦も地震の揺れにより歪みがみられこのままでは崩れてしまいます。
まずはズレた桟瓦を正常な位置に戻し、しっかり固定して地震台風でも安心できる状態にします。
つぎに崩れかけた隅棟を解体します。今回の工事は元の瓦を再利用する「積み直し」で修繕します。
隅棟に使われていた漆喰や土は使えないので撤去しますが解体した瓦は表面の汚れを掃除して再利用することで工事金額を抑えることができます。
隅棟を施工する前に鱗瓦の加工が必要です。屋根の形状に合わせ三角にカットした瓦を「鱗瓦(うろこかわら)」と呼びますが、ここのカットの仕方が悪いと雨水が隅棟の下に侵入して雨漏りの原因となります。鱗瓦の三角に尖った先端は少しだけカットして対処します。
桟瓦には釘で留める為の釘穴がありますが、加工した鱗瓦に釘穴がない場合はドリルで下穴を開けて釘留めしてしっかり固定します。
釘留めできない位置の鱗瓦はコーキングで接着して固定します。
隅棟の土台を漆喰で施工します。この土台に「のし瓦」をのせて対面する瓦同士を銅線で緊結します。こうすることで地震の揺れでも棟が崩れることはありません。
さらに棟の強度をあげる為に異形鉄筋を横筋として隅棟の中央部にいれてのし瓦同士を緊結した銅線もこの横筋に緊結して強力な隅棟にします。
反対側の隅棟も同様に積み直し修理して棟と棟の接合部に漆喰を塗ります。これで隅棟の修繕は終了です。
二階の外壁近くの桟瓦が割れていました。割れた瓦は部分的な差し替え修理で対応できます。
このように桟瓦の上に棟や壁際ののし積みがのっている桟瓦の差し替えは難しい場所ですがキレイに差し替えできました。
これで今回の屋根修繕工事は終了です。屋根のお困りごとやお悩みは私たちコンプリアールまでメールまたはお電話でお気軽にお問い合わせください。
電話番号はフリーダイヤルの0120-825-706